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チェンナイ 11月25日火曜日

早朝にチェンナイのバススタンドに着いた。

予定の7時より1時間も早い時間であった。
車外は曇り空が広がり湿気を帯びた空気の中、リクシャの運ちゃんたちが客引きにいそしんでいた。
数人の運ちゃんと話をして、想定内の価格を言ってきた運ちゃんのリクシャに乗ることにした。
インドに来た当初(といっても10日ほどしかたっていないが)は値段の交渉も楽しむように行っていたが、近頃は面倒になってきた。
今回は3人目の運ちゃんで値段交渉をせずに一声目で納得の価格が出たので乗ることにした。
目的地に着いたときに
「チップくれよー。」
と言われたが断った。

リクシャを降りてから当日宿泊する宿を探し始めた。
一応の目星をつけていたものの、その宿は条件に合わずに却下。
付近を捜すことに、そこそこの宿があったのでチェックインした。時間は朝7時であった。

洗濯モノがたまっていたのでランドリーサービスに出してみることにした。
ムンバイのドービー・ガートやプッタパルティの川でみた洗濯屋さんたちがそうであったのだが、インドでは洗濯を職業とするドービーと呼ばれるカーストがある。
このランドリーサービスもドービーが洗ってくれのだろう、ちょっとドキドキしながら洗濯物を渡した。

宿にWifiがあったので持参パソコンで頼まれごとに精を出した。
ホテルから出ずに昼になった。
ランチもホテルのレストランを利用した。
昼を済まし、部屋に戻りダラダラする、度重なる移動や街の喧騒へのストレス疲れだろうか街を散策する気になれなかった。いつのまにか夕方になり外は雨模様となっていた。

夕飯を食べるためホテルの外に出ることにした。
外は雨が降り続いていて雨足が強くなっていった。
傘をさし、ズボンのすそをめくり通りを歩いていく。ところどころ道がちょっとした川のようになっていた。
雨も強くなってきたような気がしたので、たまらず近くの安そうな食堂に飛び込んだ。
食堂は前面に壁が無く通りに開いていて、硬い椅子と机、明るい蛍光灯が日本のフードコートを思い出させる作りであった。

メニューを見てみると、思っていたのとは逆に通常の食堂より高価であった。
ミネラルウォーターを頼んで1リットルのボトルが来たがコップは来なかった。
「コップを下さい。」
と頼めばよかったのだが、スタッフに
サービスしたからチップよこせ、と思われるのが嫌だったので頼まなかった。
我ながら心の狭い話だと思うが、その時はそう思っていたのである。
ホテルの従業員やレストランの店員による露骨なチップ要求が気に入らなかった。

「コップも出さないのかよ!」
と不機嫌になりながら、ミネラルウォーターを直接ボトルから飲んでいると、後頭部にスタッフの一人がぶつかりズボンに水がこぼれてさらに不機嫌に。
そして、ご飯はおいしくないのでさらに不機嫌に。
スタッフが
「他にいるものありますか?」
と、聞いてくるも、
「いらないよ!」
と強い調子で断った。
僕の不機嫌がスタッフにも伝わっていたと思う。
会計を頼むと金額の違う明細を持ってきたので、
「これ違うよ!」
と付き返したが、再度持ってきた明細もまた違っていた。
「これも違うよ!」
と付き返すと、やっと正しい金額のレシートが来た。

おつりの紙幣の中にボロボロの破れた10ルピーがまぎれていたが、不機嫌な僕は嫌がらせでやられたのと被害妄想になった。
負の循環に陥っているような感じがした。
そのボロボロ紙幣をチップとしておいてきたらちょっとすっきりして、不機嫌から脱出できた。

食堂からの帰りは雨の勢いが増していた。
しばらく待ってみたが勢いは衰えないので意を決して雨の中を走り出した。
道はちょっとした川から本格的な川に変身していた。

ホテルの部屋に洗濯モノの仕上がりが届けられた。
仕上がりは悪くなかったが、全ての洗濯物のタグ部分に「1」とマジックで書かれていた。
外の雨は変わらずに降り続けていた。
翌日の夕方にコルカタ行きの飛行機に影響がないと良いけどなーと思いながら眠りに着いた。

→チェンナイ2日目 11月26日水曜日

同日のマメ旅行記はこちら
11月25日 インド10日目

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