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チェンナイ2日目 11月26日水曜日

外を吹き荒れる風が窓にはめられているサンシェードを動かしパタンパタンと窓枠に当たっている、多くの雨粒が壁に当たり音が集まりザァーと湿った音を奏でていた。
目覚めは6時であった。

飛行機が飛ぶか確認してもらおうとホテルのフロントに行き
「フライトの確認したいので航空会社に電話してください。」
と頼むと、
「僕らはその係りではないので、ツアーデスクが来るまで待ってください。」
といわれた。
カーストによる職業区分の為だろうか?メンドクサかったが、文句をいってもしょうがないのでチェックアウトしてツアーデスクの出勤を待つことにした。
待っている間にポーターらと話した。
「オハヨウゴザマス!日本に帰るの?」
「いやーまだ帰らないよ。」
「じゃ、どこ行くの?」
「コルカタに行くんだけど、この天候で飛行機が飛ぶのか不安なんだよね。」
「ノープロブレム。バスはダメだけど飛行機は大丈夫だ。」
「本当?」
「ノープロブレム。」
バスがダメなら飛行機はもっとダメな気がするが・・・日本の常識は当てにならないのか?
ツアーデスクが出勤したので確認してもらったところフライトは予定通り行われるとのことで一安心した。
ついでにタクシーを手配してもらった。

チェンナイのヒンドゥー寺院。

チェンナイのヒンドゥー寺院。

タクシーで市内ヒンズー寺院に向かった。
異教徒でも境内には入ることができるようで、履物をタクシーに預け門をくぐった。
雨が降り続く中、境内には祈りをささげる人たちが集っていた。
ある者は神像の周りを回り、ある者は神像に向かいひれ伏し、みな熱心に祈っていた。
横顔から想像するに
「東大絶対合格!」とか
「かわいい彼女ができますように」とか
「万馬券が当たりますように」
などという願いではなさそうである。

ヒンドゥー寺院前ではお供え物が売られていた。

ヒンドゥー寺院前ではお供え物が売られていた。

ガイドブックに載っていた二つの寺院を回って満足したが、ドライバーが
「サイババ寺院の支部があるけど行ってみる?」
と聞いてきた。正直どってでも良かったが時間が余っていたので行ってもらうことにした。
到着したサイババ寺院チェンナイ支部は門に鎖が掛けられていた。時間が早かったようである。
門の外から見える建物はプッタパルティのアシュラム内と同様にパステルカラーで統一されていた。
その後は空港に向かってもらった。

空港に着き、中のレストランで食事をしていると妙に居心地が良いことに気が付いた。
なぜだろうと考えてみると、清潔で明るくてサービスが良くてまるで日本にいるようだったからであった。
そういえば周囲を取り囲む空気が違うのである、汗や排泄物やゴミが混ざったような臭いもしない、やかましいほどのクラクションや車の音もしない、圧倒されるほどの人ゴミもない、人々の身なりもズボンと靴を着用している、空港とその外とでは別世界のように変わっていた。

「あぁ、日本に帰りたいなぁ」と思った。
国外で日本に帰りたいと思ったことはこれまで一度も無かったのであるが、このとき初めてである。
これはホームシックというやつなのだろうか?日本の日常との”差”に疲れていたのだと思う。
インドに来てからはその”差”に気付かなかったのだろうが、空港の清潔さや明るさ、わかり易さを見て”差”を認識したのかもしれない。
初めてのホームシックに驚く反面「さすがインドであるな。」と思ったのであった。

飛行機は雨の降るチェンナイをやや遅れて飛び立った。
途中簡単な機内食が振舞われたが、久しぶりにノンベジタリアン料理を食べた。肉も旨いのである。

コルカタ空港からタクシーで宿へ向かうことにして、軽快なエンジン音を上げるレトロなタクシーに乗り込む。
すぐに目が痛くなり、のども痛くなってきた。空気が悪いようで、そとは空気が白くにごっている。
隣に座っているマメはいつの間にかマスクをしていた。

宿についたのは9時であった。
シャワーを浴び、洗濯し寝床に着いた。

→コルカタ 11月27日木曜日

同日のマメ旅行記はこちら
11月26日 インド11日目

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