コルカタ　１１月２７日木曜日

泊まってたホテルでは朝7時前にティーのサービスがあった。
部屋をトントントンとノックされ
「ティー、ティー」
といって持ってきてくれた。
ゆっくり寝たい場合には迷惑だと思うが、キリスト教系の宿泊施設だからなにか特別な意味でもあるのだろうか？
前日に滞在していたチェンナイに比べると朝から天気が良いようである。
窓からこぼれる光がそれを示していた。

宿代に含まれている朝ごはんを食べて外出しようとすると、受付のお兄ちゃんが聞いてきた。
「おはよー。今日チェックアウト？」
「いいや。明日だけど。」
「明日はどこ行くの？」
「バラナシの予定だけど。」
「なら良かった。昨日ムンバイでテロがあって警官も死んだんだよ。」
「マジで！それは怖いぜ。」
なんて会話をしていた。
インドではテロがボチボチあるということだったので、今回の事件も特別気にかけることは無いだろうと思い外出した。
次の目的地のバラナシはガンジス河ほとりのヒンズー教の聖地である。
そこに向かう電車座席のウェイティングリストに登録してあったので確認をしに鉄道予約センターに向かった。
道中、路上でさまざまな食べ物が売っていて気を引かれた。
少しずつインドの水に慣らしてきているので、慣らしが完了したころにはこういった路上フードにも手を出してみたいなと思いながら横目に過ぎていった。
露天もそうだが、気になったのはライフルを持った警官がいたるところに立っていることであった。
ムンバイのテロを受けてこちらも警戒を強めているのだろうくらいに思っていた。

鉄道予約センターで席の確認をしたが、待ち状態のままだったので等級を落として３段寝台エアコンつきに変更した。前回の予約時に支払っていた金額との差額が出たのでその金額が返金されてきた。

ネットでテロの状況を確認しに行った。
思っていたよりも事件は深刻で邦人の死者も出ていることを知った。
友人や家族から安否を気遣ったメールが数件来ていた。
隣でネットをしていたマメが
「ちょっとこれみて！」
と言ったのでそちらのディスプレイを見てみて言葉を失った。
外務省のサイトがコルカタに警戒令を出していた。２０日に更新されている情報であるが、繁華街や地下鉄でのテロがあるかもという可能性が指摘されていた。
僕らが泊まっている宿はまさにその可能性がある場所であったのである。

ネットを終えてマメと二人で今後のインド旅について話し合った。
まだ見ぬインド特にガンジス川には心惹かれるが、人に心配かけてまで見に行くものではないでしょ。
ということになり、結論としては早めにインドを出ようということになった。

コルカタから一旦首都デリーに飛行機でとび、そこからスリランカに飛ぶことにして、翌日にチケットを押さえることにした。

コルカタ2日目　１１月２８日金曜日